100均ではシーズンに合わせた季節商品の販売をしています。春が近づくと花粉対策のマスク、夏に向かうと冷感グッズといったように、さまざまな季節商品が一時的に取り扱われています。
ただ、100均で販売している季節商品はすべてその時期に売り切れることはないと思われます。100均では売れ残った商品はどうしているのでしょうか。
100均の季節商品は売れ残りが出ると対策が必要
100均の季節商品は時期が過ぎてしまうと売れなくなるので対策が必要です。
実際に冬になって売られていた温感グッズや防寒グッズが、春になる頃に店頭からさっとなくなったり、夏に100均で販売されていた冷感グッズが秋に向かう時期に突然入れ替えられたりするのを見たことがある人もいるでしょう。
100均では売れるものを限られた店頭スペースに揃えて、少しでもたくさん顧客に買ってもらう必要があります。売れ行きが悪くなる時期になったら店頭から撤収するのはもっともなことですが、季節商品を仕入れて売れ残りが出ると損失になってしまいます。
100均の季節商品の売れ残り対策
100均では季節商品の売れ残り対策をよくおこなっています。100均のブランドによって実際におこなっている売れ残り対策には違いがあります。ここでは100均が一般的に実施している売れ残りを生かす方法を解説します。
季節商品は翌年に繰り越す
100均では季節商品を翌年に繰り越していることがよくあります。例えば、冬にレッグウォーマーを販売したときには、春になるともう売れなくなってしまうでしょう。
しかし、レッグウォーマーは新品未使用の状態で丁寧に保管しておけば、一年間で使えなくなってしまうわけではありません。そのため、翌年の冬になったらまた季節商品として販売するという方針で倉庫在庫にしておくことがあります。
セールやクリアランスを実施する
100均ではときどき割引で販売されている商品があります。セールで半額にしたり、クリアランスで2個セットで100円といった形で販売したりされています。
季節商品をクリアランスセールでまとめ売りをしていることもよくあります。原価が安い100均商品の場合には数個セットで販売しても利益を得ることが可能です。
また、一年間、在庫として保管するコストを考えると、多少赤字になったとしても売ってしまった方が良いという判断になる場合もあります。
他店に融通して売り切る
店舗間の連携が取れている100均の場合には在庫を融通していることもあります。ある店舗ではあまり売れていない季節商品も、他の店舗ではよく売れていて売り切れ状況のこともあるからです。
在庫の融通はどちらの店舗にとってもメリットになり、100均のブランドバリューを高めることにもつながります。近くの店舗と連携して在庫を融通し、うまく季節商品を売り切れるようにしていることもあるのが実情です。
店員が買い取って対応する
100均の季節商品は店員が買い取っていることもあります。シーズンの終わりになっても来季まで使えるものだったら、買って家庭で保管しておきたいと思う人もいるでしょう。特に安く買えるのなら買っておきたいと考えるのはもっともなことです。
店員にまずは割引販売で購入してもらい、残った分はセールにして販売しているというケースもあります。店員としては福利厚生になるので、その100均で働きたいというモチベーションになります。
劣化してしまった商品は処分することも?
売れ残ってしまった季節商品の中には、来年になったらもう使えないこともあります。
例えば、カレンダーや手帳が年末年始に売れなかったら、来年まで保管しておいても売れることはありません。試しに入荷してみたけれどあまりにも売れなくて、来年まで保管して季節になった時点で再度販売しても売れそうもないという場合もあるのは確かです。
このようなやむを得ないときには、売れ残りの商品は廃棄処分していることもあります。他社メーカーの場合には引き取りを依頼して対応し、廃棄よりはコストを抑える工夫をしている場合もあります。
まとめ
100均の季節商品は時期になると大量に入荷して、いつも店頭にたくさん並んでいます。この記事ではシーズンが終わったときの売れ残りの対処方法について実態を考察してきました。
来年のシーズンまで保管したり、店舗間で融通して売れ残りがなくなるようにしたりする努力をしています。シーズンの終わりに合わせてセールをして売り切って売れ残りをなくせるようにしているケースもあります。